兄と比べて大人になってもマンガが大好き!〝ふく〇〟です。
今日は、私だけでなく子供たちも大好きな「鋼の錬金術師」について書きたいと思います。
2001年からスクウェア・エニックスの『月刊少年ガンガン』で連載が始まったこのマンガ。
時代の壁を越えて、令和の子供たちにも大人気です!
我が家の子供たちは特にハマっており、マンガ・アニメどちらも繰り返し見ています。
自身の体の一部が金属のオートメイルであることから、『鋼』という二つ名を持つ天才錬金術師エドワード・エルリック。
しかし、彼は天才と言うだけでなく、努力家でもありました。
このマンガはヒーロー漫画ではありません。
主人公たちは、自分の体を取り戻す為に旅をしており、困っている人々を助けるということはしません。
まだ15歳だというのに、様々なものを背負っている少年は、自分の道は自分が切り開くものであり、人に助けてもらうものではないと考えているからです。
錬金術の基本である「等価交換」の考えも加わり、自分に利益の無いことはスルーします。
しかし、自分の利益となること、自分が家族や友人と認めた者、自分の辛い境遇から共感できる者には、全力で手を差し伸べるのです。
このマンガは
- 地形を変えるほどのアクションマンガが好きな方
- 人間の欲望、願いといった内面を取り上げたマンガが好きな方
- 錬金術・七つの大罪など、非現実的なものが好きな方
- 兄弟愛、家族愛がテーマが好きな方
- ありきたりなヒーローマンガに飽きた方
- 善と悪は何か、考えたい方
- 元気をもらいたい方
などにおススメです。
あらすじ
国家錬金術派のエドワードは、鎧姿の弟アルフォンスと旅をしています。
人を作ることは禁忌と知っていながらも、大好きな母親を失った兄弟たちは、大人たちに黙って母親を錬金術で生き返らせようとします。
しかし、結果は失敗。
母親は生き返らず、エドワードの左足、アルフォンスの全身を対価として持っていかれてしまいます。
エドワードは、人体錬成の際に「心理の扉」で知り得た知識を元に、自分の右手と引き換えにアルフォンスの精神のみ、現実世界に引き戻します。
側にあった鎧に、弟の魂を定着させることに成功したエドワード。
食べることも、眠ることも出来ない鎧の姿の弟に肉体を取り戻す為。
そして、自身の手足を取り戻す為。
ひとたび戦争が起きれば人間兵器とならなくてはいけない、国家錬金術師となり、代わりに地位と潤沢な資金、研究の援助を受ける軍の犬になることを選びます。
錬金術の基本である「等価交換」を無視した錬成が可能になる、幻の術法増幅器「賢者の石」を求めて旅をするのです。
そんな兄弟たちは、体内に巨大な賢者の石を持つ「ホモンクルス」と出会い、彼らの計画に利用されそうになるのです。
登場人物
エドワード・エルリック
このマンガの主人公。
12歳で国家錬金術師の資格を取った、天才錬金術師。
非常に努力家である。
師から、体を鍛える大切さを学び、日々弟と鍛錬をしているため戦闘能力も高い。
右腕と左足が無い為、金属で作られたオートメイルをつけている。その為、〝鋼〟という二つ名を付けられる。
戦闘の際は、自身の錬金術でオートメイルの形状を変え、武器としても使用している。
錬金術を使うには、錬成陣を用いなければいけないが、人体錬成をした際心理の扉を覗いたことで、両手を合わせるだけで錬成できるようになる。
マンガに登場した時は15歳だが、年の割に背が低いことを非常に気にしている。
すぐに怒りやすく、喧嘩っ早い。
美的センスは悪く、錬成した物も悪趣味なモノになってしまう。
牛乳が嫌い。
アルフォンス・エルリック
母親を錬成する際、肉体を対価として持っていかれた為、魂を鎧に定着している。
鎧の体は食べることも眠ることも出来ない。
雨に打たれても、その感覚も寒さも感じない。
穏やかな性格をしており、心優しい少年。
時に母親のように、兄の世話を焼く。
錬成陣を書いて、錬金術を使うことが出来る。
肉体があった時も、今も戦闘能力は兄より高い。
ネコが好き。
ウィンリィ・ロックベル
エルリック兄弟の幼なじみ。
親は医者で医学書を絵本代わりにして育ってきた。
祖母はオートメイル技師。機械の魅力に取りつかれ、オートメイル技師として高い技術も持っている。
エドワードのオートメイル技師でもある。
戦争で両親を亡くし、祖母と2人で住んでいる。
エルリック兄弟たちの、一番の理解者。
ロイ・マスタング
エドワードを国家錬金術師にスカウトに来た軍人。
その際、母親を錬成したことを知る。
ロイ自身も優れた国家錬金術師で、炎を扱うことを得意とする為〝焔(ほのお)〟という二つ名を持つ。
先の戦争では、その錬金術の能力を使い、多大な功績を収めたことから「イシュヴァールの英雄」とも呼ばれている。
野心家で、国のトップを目指している。
その為に、禁忌と言われている人体錬成をしたエドワードの秘密を隠し、手ゴマとして国家錬金術師として押す。
雨の日は火花が出せず、無能と呼ばれる。
見どころ
鋼の錬金術師は戦争が起こっている世界であるため、人の命が簡単に奪われてしまいます。
常に人とは何か、命とは何か、家族とは何か・・・様々な問答が繰り広げられます。
その為、名言がとても多く、読み手の心に深く刺さります。
善と悪のせめぎ合い
等価交換で錬金術を使うことが出来る世界。
人間の成分を集めれば、人間の形をしたものも錬成することが可能です。
人の命を何とも思わなければ、動物と掛け合わせてキメラを作ることも可能です。
そんな非道な事、非合法なことも出来てしまう世界だからこそ、エドワードは常に心を人間の理性で縛ることが求められます。
物語が進むほどに、錬金術を非道なことに使うもの達が現れます。
それは、人の道に大きく外れており、決して許されることではありません。
しかし、エドワードならば、同じことをすることも可能なのです。
実際に母親を錬成しようとした過去がある為、エドワードは苦しみます。
それでも、彼は自分の足で立ち、前に進み続けるのです。
悪役であるのに、人気の高いホムンクルス
エドワードの前には、殺しても死なないホムンクルスが現れて、彼を利用しようとしてきます。
ホムンクルスは七つの大罪の名を背負っており、性格や能力も大罪に沿った力を持っています。
その中でも、嫉妬のエンヴィーと強欲のグリードは、我が家の子供たちから一番高い人気を得ています。
エドワードの立ち位置からでは、悪役となるにも関わらず、人気を得ているホムンクルス達。
「お父様」という存在から作り出された彼らは、互いを家族として大切にしています。
しかし、彼らは自分の気持ちにとても正直で、必要ならばお父様でも裏切ります。
エドワードと関わることで、ホムンクルス達も影響を受けていくのです。
正義ではないのに人望のあるエドワード
エドワードは、才能と生き方から、常に苦難に見舞われます。
自身の益を第一に考える彼は、権力を使うことも悪いと思っていないし。
困っている人が居ても、放置します。
小さな女の子相手でも、全力でケンカを吹っ掛ける大人げなさもあり、人として難有りな少年です。
しかし、弟やウィンリィなど、一度自分の親しい輪の中に入れた人に対しては、とても大切にします。
大切な人の為ならば、自身が傷つくことは厭わないのです。
その為、周りの人々は彼を信頼し、手を貸してくれます。
また、最愛の弟が魂のみの状態なエドワードは、キメラにされた人々などに対しても「人間」として扱います。
彼の人間という枠は、とても大きいのです。
誰よりも努力して、一番自分が傷ついているエドワードだから、みんなの心も動いていくのです。
エドワードに背負いきれないことが起こると、周りの大人たちは全力で彼を守り、助けるのです。
絵にかいたようなヒーローでは決してないエドワード。
しかし、そんな彼だからこそ、読み手の私たちも心を奪われるのです。
まとめ
このマンガの内容は、辛いものが多いです。
それなのに、このマンガを読むと、笑顔になるんです。
誰よりも重い荷物を背負っているエドワードは、常に前向きで明るい性格です。
さらに、すぐに、怒ったりゴマをすったりと表情が目まぐるしく変わります。
個性的なキャラたちが、大騒ぎをしているこのマンガは、暗いテーマを扱っているというのに、エネルギーに満ち溢れています。
辛いことがあっても、このマンガを読むと元気が貰える。
それが、このマンガが今でも人気で、読まれていることに繋がっていると思います。
我が家のマンガは、何度も読まれ過ぎて膨らんでしまっています。
しかし、他のマンガは表紙が折れたり曲がったりしているのに、みんな大切に読んでいるので、キレイなのです。
名作は、月日が経っても薄れないことが、このマンガを通じて分かりました。
読んだことが無い方に、強くお勧めします!
子供たちも大好きなこのマンガ。
皆さんも楽しんでいただけると、嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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