マンガは人生に欠かせない、マンガ大好きな〝ふく〇〟です。
今日は、2006年から〝マンガ・エロティクス・エフ〟で連載された、個性的な絵柄の「リストランテ・パラディーゾ」について書きたいと思います。
2009年にはアニメ化もされ、ジワジワとくる内容にコアなファンが多い漫画です。
私もその1人で、読むほどに味が出てくるスルメのようなこのマンガが大好きで、定期的に本棚から引っ張り出しては読み返しています。
イタリアのリストランテが舞台のこのマンガ。
予約がなかなか取れないほどの人気のリストランテ『カゼッタ・デッロルソ』。
そこのスタッフは、老眼鏡をかけた老紳士のみです。
料理がおいしいのはもちろん、素敵な老紳士に会いたいがために、大勢の女性が通い詰めているのです。
このマンガは
- 老紳士が好きな方
- 普通の恋愛漫画に飽きた方
- 恋に真っすぐな女性を見たい方
- 変わった1つの家族の話を見たい方
- 大人の恋愛漫画を読みたい方
という方におススメです。
あらすじ
ニコレッタは、母に会う為に田舎からローマに何も言わず出てきました。
離婚をした母は、幼いニコレッタを祖父母の元に預けました。
理由は「どうしても結婚したい男性がいるけれど、その人はバツイチは嫌だって言うの。だから、子供がいちゃ困るの!」という身勝手なものでした。
そんな理由で!?
日本では考えられない!
忙しい母は、自分に会いに来ることはほとんどありません。
ついに我慢の限界を迎えたニコレッタは、幸せに暮らす母の元へ行き、結婚相手に自分の存在を暴露してやろうと思ったのです。
しかし、強い母によって、その思惑は阻まれます。
結婚相手に自分の存在を黙っている代わりに、母の結婚相手が営んでいる『カゼッタ・デッロルソ』で働かせてほしいとお願いするのです。
登場人物
ニコレッタ
21歳の女の子。
素直で良い子。
母と別れて、田舎の祖父母と暮らしていた。
料理学校に通っていた経験を生かして、『カゼッタ・デッロルソ』の厨房で、見習いシェフとして働き始める。
母の愛に飢えながらも、母のことを尊敬もしている。
一緒に働くうちに、カメリエーレ長のクラウディオに惹かれていく。
サント・クラウディオ・パラディーゾ
色気をまとった老紳士。
『カゼッタ・デッロルソ』のカメリエーレ長(ホールのスタッフ)として働いている。
物腰が柔らかく、押しに弱い。
離婚をしてシングルだが、未だに結婚指輪をしている。
オルガ
ニコレッタの母親。
腕のいい弁護士。
恋に生きる女で、好きな人が出来ると一直線になる。
ニコレッタの父親と離婚した後、ロレンツォと再婚をして仲良く暮している。
リストランテの従業員から、とても大切にされている。
ロレンツォ
オルガの夫で、『カゼッタ・デッロルソ』のオーナー。
以前はワイナリーをしていた。
新しくリストランテを作る際、オルガが老紳士が好きなことから、スタッフを老眼鏡をかけている紳士にすることにする。
妻をとても大切にしている。
大柄だが、おおらかで優しい男性。
見どころ
リストランテ・パラディーゾは、舞台もイタリアで価値観が日本とは少し違います。
それでも、子が母を恋しがる思い、恋をする女性の気持ちは同じです。
そんな違うようで一緒が混じっている、不思議な漫画です。
母と子の溝
ニコレッタは祖父母に育てられたので、父と母というものをあまり知りません。
母からの愛情を受けられず過ごしましたが、とても素直で優しい女性へと育ちました。
それを母親であるオルガは「自分が育てなかったからだ」と言います。
オルガは恋に正直なだけで、娘のニコレッタのことも愛しているのです。
娘に会いに行けなかったのは、仕事が忙しかったせいでもありました。
それを、ニコレッタはよく分かっていました。
分かっていたけれど、娘としては母の愛情が欲しかったのです。
そんな母と子の想いが、マンガの中で交差します。
老紳士との恋
ニコレッタは、クラウディオのことが気になります。
しかし、相手は老眼鏡をかけた紳士です。
これは本当に恋なのだろうか?
それとも父親が居なかったから、年上の男性に憧れているだけなのだろうか?
自分の気持ちに自信が持てない中、オルガの娘なだけあり、クラウディオに正面から当たっていくのです。
自分の気持ちに正直に動くニコレッタは、普段自分の気持ちを押し込めている私にはとても眩しく、心から応援したくなります。
強い女性の生き方
このマンガに出てくる女性は、芯がしっかりしていて、強い女性が多いです。
自分の意見はハッキリ言うし、誰かのせいにするということがありません。
そんな女性たちの生き方はカッコよくて、読んでいて勇気を分けてもらえます。
心が沈んだり、元気がない時にこのマンガを読むと、そのパワーを分けてもらえて、自然と顔が上がってきます。
まとめ
リストランテ・パラディーゾは個性的な絵柄と、無駄がない背景なので、ストーリーに集中することが出来ます。
読んでいくと、引き込まれるように読みふけってしまいます。
弾むような恋愛ストーリーではありませんが、互いに心に傷を持つニコレッタとクラウディオのやり取りは、優しさと思いやりに満ちています。
読まなければ分からないこの世界観に、是非どっぷり浸かってみてください。
おススメです!!
続編として、その後のリストランテの物語を描いた「GENTE」もとても面白いので、是非続けて読んでいただきたいです。
全3巻となっていて、その後の話だけでなく、過去や、他のスタッフたちの日常も描かれています。
より詳しく従業員たちの生活と触れることが出来、親しみが増していきます。
なぜ再婚相手は、子供のいる女性が嫌だったのか。
他の老紳士たちの恋愛事情も居ることが出来、とても面白いです!
個性のある絵柄で描かれた、おじ様ばかりの少し変わったリストランテ。
しかし、何度も読み返すほど、ハマる作品です。
気になった方は、一度読んでみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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